2010年07月02日
エデンに立って思うこと
それまでは何となく「バランスよくブログを書こう」なんて、気持ちだけは思っていたのですが、「Macの反乱」ですっかりペースを乱されてからは、「毎日書く」をこなすだけで、もう精一杯。
気がつけばカテゴリーごとの記事数が、だいぶバラついている状況です。(特にメニューはどうにかしなきゃ!いったいナニ屋なんだ……)
男性の皆さん、男って「一から一〇まで完璧じゃなきゃ気が済まない」って所があるように思いません?
一つケチがつくと、気持ちが萎えちゃってもうダメ。
その点、女性は凄いですよね。
自分の力が一〇〇だとすると、その一〇〇をきちんと均等に別けて、複数の事柄を同時にこなせちゃう。
男の場合、例えば三つの事柄をこなそうと思うと、一〇〇の力しかないのに、三つとも一〇〇の力をかけようとするから、結果、無理して倒れちゃうとか、途中で挫折しちゃって、何一つ成し遂げられない、なんて事になってしまう。
もちろん例外もあるでしょうが、やっぱり一つ事に集中する方が合っているように思うんですよね、男って。
赤松啓介「差別の民俗学」
そんな男女の「違い」について、つらつらと考えながら自分のダメさ加減を慰めていたら、ふと目に留まった、この一冊。
色々と批判を受ける事柄の多い著者だとは思いますが、僕にとって「差別」や「軽蔑」など、常にネガティブに受け取っていた事柄について、今までとは違った視点を与えてくれた、大事な一冊になりました。
「差別=悪」とする考え方にも、どちらかと言えば非差別民の一員である僕としては、強く賛同する部分もあるのですが、これを読んでからは、社会システムの中の「機能としての差別」を強く意識するようになりました。(「差別を肯定する」って意味じゃありませんよ)
その視点は様々な場面で応用され、生かされています。
たとえば近頃話題のこんな人達を考える時も……
(携帯の方はコチラ)
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彼らの話しを聞くと、一見、真っ当な意見のように感じられますが、どこか納得のいかない、なぜか腑に落ちない「違和感」を感じてしまいます。
そこで僕は、「赤松啓介」に触発された視点で、この事を考えてみると……
「環境保護」と「環境破壊」は、
常に同じ場に立って行われている。
人間は森羅万象、全てのものに「名前」をつけようとします。
「名前」を与えられたものは、その瞬間に「選別」され、「序列」を与えられます。
それは彼らも、我々も例外なく行ってきた行為だと思いますし、人間という生物として、批判も肯定もされない「特性」だと考えています。
しかし「アニミズム」の世界に生きる我々としては、あくまでも自然界の一員であって、対等な立場で供に暮らす、仲間でありライバルでしかない。
それは例えば、「日本ではなかなか根付かない」と言われる、「ボランティア精神」なども、同じ根を持った問題かもしれません。
我々は「エデンの園」から、向こう側を眺める彼らとは、また違った世界観に生きている訳ですから、彼らとはまた違った視点での「世界のあり方」を考えなくてはならないかもしれません。
それは「良いこと」でも「悪いこと」でもありませんが、「エデンの園」に座を占める彼らとも、今後、仲良くつき合っていかなければならないのであれば、何かしら解決策が必要になってくるでしょう。
その「何かしらの解決策」が、赤松民俗学に隠されているような気がして、この人の本に惹かれてしまうのです。
もしも自分自身に「新しい視点」をお求めの方がしらっしゃれば、僕はきっと、この本をオススメします。
本当は柳田國男の方が好きなんですが……。
Posted by ポレQ at 19:55│Comments(3)
│ポレポレの本棚
この記事へのコメント
柳田さんて良く同姓同名の人の本は売ってるけど、
國男のほうはあまり見掛けないのがちょっとさびしい。
アニメで京極が売れたからその関連で國男さんも本売れて欲しい。
新しい視点、欲しいのですが、今ちょうど数冊を同時進行してます。
こんな感じ↓
大槻ケンヂ「ロコ!思うままに」
梨木香歩「裏庭」
斎藤茂太「人生がうまくいく脳の使いかた」
黒川伊保子「恋愛脳」
池谷祐二「単純な脳、複雑な私」
國男のほうはあまり見掛けないのがちょっとさびしい。
アニメで京極が売れたからその関連で國男さんも本売れて欲しい。
新しい視点、欲しいのですが、今ちょうど数冊を同時進行してます。
こんな感じ↓
大槻ケンヂ「ロコ!思うままに」
梨木香歩「裏庭」
斎藤茂太「人生がうまくいく脳の使いかた」
黒川伊保子「恋愛脳」
池谷祐二「単純な脳、複雑な私」
Posted by Hysaria at 2010年07月02日 22:46
>ヲタさん
その一冊に加えておくれ。
その一冊に加えておくれ。
Posted by ポレQ at 2010年07月03日 19:10
ヲタだったのか、知らなかった・・・。
オバア列伝シリーズって好きになれなかったけど、「オバアの人生指南」は結構良いです。
差別の民俗学、書店で探してみます。
オバア列伝シリーズって好きになれなかったけど、「オバアの人生指南」は結構良いです。
差別の民俗学、書店で探してみます。
Posted by Hysaria at 2010年07月06日 01:40