春爛漫
「念のために持っていく上着一枚は一度も袖を通すことなく再びハンガーに戻される季節」
四季の情緒もへったくれもないこの島にあっては当然の如く、一瞬の春を通り過ぎて連日の夏日が続いております。 そんな中、娘に
「花の髪飾り」を作ってやることに漠然とした使命感を覚える僕にとっては待ちに待った季節がやって来ました。 爆発的にタンポポが発生している近所の世界遺産へ勇んで出陣です。
清々しい夏空の下、カメラ片手の観光客を尻目に、腕輪やらティアラやらをこれでもかと制作していると、
「ここはテンペストのラストシーンでも使われてますよー!」と、頭の上から個人ガイドらしきオジさんの無粋な声。 なんとなく気持ちを折られて振り返ってみると、そこは確かに映画
「テンペスト」の中で高岡早紀さんが神に祈りを捧げていた場所の真下辺り。 本来そのような騒ぎ方をするための
「名所」であり
「世界遺産」であることを考えるとムッとする僕の方がおかしいのですが、そこは地元の傲慢さということでお許しいただきたいと思います。 そしてムカつきついでに思い出したのが、かつてNHKの大河ドラマが打てば当たるの黄金時代、鳴り物入りで企画された
「琉球の風」という沖縄を舞台にした異色の大河ドラマのこと。
「沖縄物は必ずコケる」
当時、誰もが予想外のコケっぷりだったということで、確か期間を短縮して終了したような気もいたしますが、角川映画初の3D作品として鳴り物入りで制作された映画
「テンペスト」も、その例にならって大コケにコケて大変なことになっているようです。 県民総出で盛り上げている感もあってあまり文句は言えないのですが、沖縄の人々にだけ記憶されるとても悲しい企画になりそうですね。
「ちゅらさん」で払拭されたかに見えたかつてのジンクスに、スポンサー関係の方々がうっかり気づいてしまわないよう、高岡さんに習って天に祈った方が良さそうな状況です。 映画関係者の皆さま、これに懲りずにまた沖縄モノをまた企画し続けて下さいね。 県民はとても期待しております。 そして映画にまつわるジンクス、しかもコケるジンクスといえば、僕のジンクスも一つご紹介しておきたいと思います。
「僕が楽しみに見に行って大満足で絶賛する映画」は必ずコケるという、とても恐ろしいジンクスがあるんです。
「メランコリア」
というのも、先日見た映画があまりに期待通りの素晴らしい作品だったので、ついご紹介したくなったというお話し。 映画はあまり詳しくないので自信を持っては言えないのですが、僕の少ない経験の中で言わせてもらえれば、この作品の冒頭8分間は
「映画史上最大級の美しさだ」と言って構わないと思うんです。 海外では評判の良かった前回の
「アンチクリスト」が、
「ザ・クリスチャン」とでも言うべきバリバリのキリスト圏映画で、日本人にはちょっと理解し難いところがありましたが、今回はもうちょっと判り易い感じになっていると思うので、ぜひおススメしたいと思うのです。
「イディオッツ」
ちなみに僕が見にいった南風原町の映画館では、僕ら以外の観客は二組三人のみ。 すでに一日一回、夕食時の上映になっているこの作品の打ち切りはほぼ間違いないと思いますので、興味のある方は、お早めにお出かけ下さい。 とはいえとても好き嫌いの判れる監督ですので、最近ビデオ屋さんに登場している彼の昔の作品、
「イディオッツ」も間違いなく素晴らしい作品ですので、コチラをご覧になってからでも遅くないかもしれません。 なにしろ数年ぶりのデートで一緒に見にいった嫁さんが、気持ち悪くなって途中退場する程、好き嫌いの判れる監督さんです。 過去の作品をご覧になってからお出かけ下さった方が無難かもしれません。 ということでオススメ作品を三つ程。
「奇跡の海」
「ドックヴィル」
「ダンサー•イン•ザ•ダーク」
オススメでございます。
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